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みんながお茶を飲んで楽しく話ができる【じろばた(囲炉裏端)】をつくること 千手直売施設管理組合 千年の市「じろばた」 組合長 角谷幸江

みんながお茶を飲んで楽しく話ができる【じろばた(囲炉裏端)】をつくること 千手直売施設管理組合 千年の市「じろばた」 組合長 角谷幸江  雪深い新潟県十日町市川西地区にある農産物直売所、千年の市「じろばた」の組合長を務める角谷幸江さんにお話を伺った。

 「じろばた」とは、地炉(いろり)のまわりの意味をもつ「いろりばた(囲炉裏端)」のことで、生活の場、憩いの場という思いが込められている。地域物産の販売や農産物を使った総菜、お菓子などを販売しているだけでなく、地域の食材を利用したレストランも併設しており、そこには本物の囲炉裏があり、来る人を楽しませている。

 角谷さんは、旧川西町(現在の十日町市)で保育士を務める傍ら、本の読み聞かせボランティア活動に参加しているという、農業や販売とは縁のない生活を送っていたそうだ。転機があったのは定年間近の時、引退後は畑仕事をしようと思っていたところへ、一緒にボランティア活動をしている知人の紹介で「じろばた」の構想を知り、立ち上げに参加することになったという。

 そもそも、「じろばた」の成り立ちは、当初は農協女性部の方々が自分の畑でできた自慢の野菜を持ち寄ってテント販売をしていたことが始まりで、次第に人数や販売規模も大きくなり、野菜を使用した加工品を製造・販売をするようになったことで、年間を通して営業できるお店を持ちたいと思い、平成16年8月に「じろばた」が設立されることになった。順調に人気も高まってきており、今年からは店舗面積を広げて営業している。

 「地域の方々に喜んで頂けるように、要望にはできるだけ応えるように頑張っています。この地域では昔からみんなで協力して助け合ってきたので、それが当り前になっているんですよ。」と角谷さんが語る。

 当初、「じろばた」では持ち寄った野菜やお手製の工芸品、お菓子類などを販売していたが、周辺地域の人口減少と高齢化が進み、商店も廃業・撤退したため、地域のお客さまから「お惣菜や衣料品なども取り扱って欲しい」という意見をもらうようになった。そこで、その要望に応えようと、お惣菜の製造・販売や衣料品の取扱いを始め、最近は惣菜の種類も豊富になってきている。

 加えて、昨年からは同じように地域から要望を受けて、弁当の販売・配送も始めており、地域のイベントなどで利用されているという。この地域では弁当屋さんがないため、お客さんからはとても助かっているという声が届いているそうだ。
 こうした地域の方々に寄り添った事業展開が人気の理由であるが、それと同時に、スタッフの方々の努力や温かさも感じる。

 また、ニイガタイナカレッジの受け入れも行っていて、3年前から1年に1人ずつ、インターン生として様々な外部の方を受入れている。角谷さんはこのような多種多様な人との交流も楽しみの一つになっているという。

 「若い方は活気があって一緒に仕事をしているとパワーをもらっている気がします。仕事の覚えも早くて頼りになっているんですよね。お客さまの中にはインターン生との会話を楽しみに来店する人もいるんですよ。」と、楽しそうに話す。

 「じろばた」の店名の由来でもあり、目的のひとつでもある「【じろ】を囲んで茶飲み話ができる、誰でも気楽に立ち寄ることができるお店」に今までにない新しい形での人と人との交流が生まれているようだ。

 そんな角谷さんに今後の展望について伺うと、「とにかく「じろばた」というみんなでお茶を飲んで楽しく話ができる場所を長く続けられるようスタッフみんなで頑張っていきたい。スタッフの高齢化もあるので今の「じろばた」をどう次の若い世代へ引き継いでいくのが良いのか、継続していく方法を思案しています。」

 「地域の皆さま、JA、新潟県や十日町市、そして仕事に協力してくれる家族、出荷してくださっている皆さま、多くの方々の支えがあって、13年もお店を続けることができていることに感謝しています。また、この地域の魅力を伝えるため、地域のイベントなどには今後も積極的に参加して、多くの方々にじろばたの魅力を伝えて、足を運んでもらえるようにしたい。」とのことだった。

 「じろばた」には、2016年国際ご当地グルメグランプリの第2位を受賞した一品「そばいなり」がある。十日町の名産品である蕎麦を甘じょっぱく味付けしたいなりで包んだものだ。
 ジューシーないなりとコシのある蕎麦のそれぞれの食感がとても楽しく、いなりのタレに蕎麦が絶妙に合う中で、葱の香りが良いアクセントとなり、とても美味しい。角谷さんいわく、生蕎麦を使っているのがポイントとのこと。ぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。

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