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「ゴールはなく、続いていくもの。月岡の森で育まれる、持続的に循環する暮らし。」 ECO village SHELTER project 鈴木梢さん

「ゴールはなく、続いていくもの。月岡の森で育まれる、持続的に循環する暮らし。」 ECO village SHELTER project 鈴木梢さん わくわくファーム月岡の建物の向かい、少し小高い丘の上に、ツリーハウスや50m以上あるだろうブランコが見える。この場所で「持続的に循環する暮らし」を目指す”ECO village SHELTER project【シェルタープロジェクト】”の鈴木梢さんに話を伺った。

シェルタープロジェクトの活動拠点は新発田市のわくわくファーム月岡を見渡せる小高い丘の上にある。ツリーハウスにタイニーハウス、アート作品のような建物が並ぶ光景を見て、ファームに寄った方々が興味をもって次々と足を運んでくる。

「持続可能な生活スタイルを探し、共有する」をテーマに、昔ながらの「持続的に循環する暮らし」から学び、自然への最小限の負担となる生活スタイルを探し、共有することを目指して活動している。

活動は大きく分けて、「森づくり」、「空間づくり」、「森に触れ合う時間づくり」の3つだ。

「森づくり」では、月1回、全員が集まる整備活動を行っている。しかし、その日以外にも、手が空いている誰かが声をかけて活動を行うため、4・5回は顔を合わせることがあり、多い時には、月の半分以上活動していることもあったそうだ。

「空間づくり」の活動では、森づくりの活動で伐採した木を材料に、自然と調和したパーマカルチャー建築も取り入れ、森で過ごしたくなる場を作っている。

いまは”ティピー”と呼ばれる、インディアンが使っている円錐型のテントを作ろうとしている。完成すれば、雨が降っても活動を継続できたり、夜の宿泊も可能になり、さらに森との一体感をより感じられるようになることを期待している。

「森に触れ合う時間づくり」として、「森のこども園」という取り組みを最近始めた。幼児から小学校低学年向けと小学生から中学生向けのプログラムで、毎回10人ほど集まり、とても好評だという。

森に触れ合う時間を提供することで、森への興味を持ってもらい、そうすることで、森や一緒に活動をしている人たちへの愛着が生まれ、仲間となっていく。その結果、一緒に森づくりをするようになって、空間づくりにも関わり、森に触れ合う時間を提供していく側にも回っていく。この循環を回していこうというのだ。

実際に、この循環に加わった高校生がいる。最初に親と一緒に来た時は中学生で、将来の夢が「おじいちゃんになって、囲炉裏にあたるような生活をすること」と言っていたが、活動に参加するうちに、逆に親を連れてくる立場となった。今では他の子どもたちを率いる存在で、将来は林業に携わることを目指しているという。

ところで、鈴木さんがいまの環境教育の道を選んだのは、大学の頃の出会いがきっかけだった。バイオテクノロジーを学ぶため農学部に進学したが、里山に足を運び、そこでの暮らしを聞いているうちに、元々の日本の暮らしの良さを伝える仕事をしたいと思うようになったという。特に、廃村となることに号泣している様子が撮られた写真を見て、自分の故郷が亡くなったらどのように感じるかと置き換えて、衝撃を受けたそうだ。

公務員か旅行会社であれば考えていることに取り組めるだろうと、企業への就職を決めて、新潟を離れた。しかし、就職後は色々な地域を訪れたが、都会に身を置いて人を地域に連れて行くのではなく、受け入れてもてなすホスト側の方がしっくりくる感じがしたことから、新潟に戻る決意をした。

新潟に戻ってから、自然学校の立ち上げに参画していた時、森林整備に取り組んでいた、シェルタープロジェクト代表の荻原さんと出会い、鈴木さんが得意とするプログラムづくりのスキルを掛け合わせることで、彼の取り組みが進むのではないかと意気投合したことが今の活動に繋がっている。

「やりたいと思った時にやらないといつまでもできない。お金はあとからついてくる。」という荻原さんの一言が活動を共にする決め手だったそうだ。

今後の展望が気になって聞いてみると、この活動にゴールはないという。

「よく今後の展望を聞かれるのですが、ゴールはないと思っていて、ずっと続いていくものだと感じています。環境教育は種まきだと思っていて、学んだ人が次を動かしていく。常にたくさんの人たちが学んで、活動に参加してきて、あえてゴールを設定するなら、自分たちが引退する時です。」と力強く語る。

これからシェルタープロジェクトからどんなことが生まれてくるのか、とても楽しみになってくる。月1回開催されている森づくりからあなたも参加してみませんか。


・ECO village SHELTER project【シェルタープロジェクト】
http://shelter.tiny.jp/

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