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「笑顔を運ぶ「ゴーサンタ」〜児童養護施設の子どもたちに届けるメッセージ〜」 〜新潟こども未来塾 代表 大瀧 剛さん〜

「笑顔を運ぶ「ゴーサンタ」〜児童養護施設の子どもたちに届けるメッセージ〜」 〜新潟こども未来塾 代表 大瀧 剛さん〜  障害者の就労施設で人事担当者として働いている大瀧剛さんは、「新潟こども未来塾」を4年ほど前に立ち上げ、毎年クリスマスの時期に児童養護施設を訪問し、「ゴーサンタ」として、施設の子どもたちにケーキなどを届けている。大瀧さんが活動を始めたきっかけや取り組み、今後の展望について聞いた。

 大瀧さんは新潟市西蒲区で共働きの両親のもとに次男として誕生した。小学6年生の時に祖母が認知症になり、母は仕事を辞め介護で忙しい毎日を送っていた。またその頃から、アルコール依存症にかかった父と4歳年上の兄が毎日のように喧嘩をしていた。両親に気にかけてもらえない状況のなかで育った大瀧さんは、中学生になると、勉強すること、大人になることに意味があるのだろうかと思い詰め、自分の存在意義を見いだすことができず、誰にも言えない自殺願望を抱えながら3年間を過ごした。

 工業高校を経て、福祉の専門学校を卒業した後、いま働いている障害者就労施設に就職した。その後、結婚し父親となったが、幸せを感じる一方で心には穴が空いたような日々を過ごしていた。

 34歳の時、重度の身体障害者の介護施設から、知的障害者の通所作業施設に部署異動になった。働く環境が大きく変化したが、それをチャンスと捉えたことで、大瀧さん自身が人間的に変わる大きなきっかけになったという。

 また、その時期に「朝活」のことを知り、足を運ぶようになった。朝活とは、始業前の朝の時間に勉強や趣味などの活動をするイベントのことで、あるとき、「夢を語り合ってみよう!」というテーマのもとで意見交換を行ったが、これといって夢がなかった大瀧さんは無意識に「子どものために何かやりたい」と答えたという。なぜ、そう答えたのか、人生を振り返って考えた時に、近所のお父さんが一緒に遊んでくれたことを思い出した。そのお父さんの存在があったから自殺に踏み切れなかったのだと気づき、心が弱った子どもたちに、自分の存在が助けになることがあるのではないかと思い立ち、児童養護施設に連絡を取った。

 そこから活動が始まり、児童養護施設にケーキなどを贈ろうと「朝活」で何度も話しているうちに賛同者が増え、クリスマスには手作りケーキが7個、寄付金が7万円ほど集まった。

 「新潟こども未来塾」では、毎年の児童養護施設の訪問、様々な視点から見た子育て論や院内学級の先生によるセミナー、母親同士の交流会、親子キャンプの開催や福島の子どもたちへの支援等を行っている。

 「児童養護施設の入所者は18歳から20歳の間で出所しなければならず、そこのハードルは非常に高いのです。色々なつながりを通じ、2か月ほど前から出所者を対象とした食事付アパートの設営を検討しています。社会で働ける環境、生活できる環境を整え、安心できる場所を作り、ひとりでも生活できるような自立システムを構築していきたいです。また、子どもの笑顔がひとつでも増えるような活動を、応援してくれる人たちと協力しながら、継続的に行っていきたいと思っています。」と大瀧さんは穏やかながらも力強く語った。

 「今の時代、将来の目標を見いだせない学生がたくさんいます。それは、大人がレールを作ってあげるけど、20歳になると、そのレールを寸断してしまう、大人になったんだから、後は自分で生きていきなさいと。そこで急に一人で、どうしていいかわからない子が増えているんですよ。」と現代の若者について大人がその環境を作っていることの問題点に触れ、その上で、「子どもたちには、困った時に支えてくれる大人はまわりに必ずいること、「ちゃんと見てるよ、話を聞く場はちゃんとあるよ」ということを伝え続けていきたいです。」

 生きづらさを感じている子どもたちに、今後も大瀧さんはメッセージを届けていく。ひとりでも多くの子どもたちに大瀧さんの声が届くよう、その活動を応援していきたい。

・「新潟こども未来塾」facebook
https://www.facebook.com/niigatakodomomiraiJyuku

(2016/03/25  にいがたNPO情報ネット http://www.nponiigata.jp

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