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海外での経験をいつか日本社会に還元したい 〜青年海外協力隊 不動田 朋浩さん〜

海外での経験をいつか日本社会に還元したい 〜青年海外協力隊 不動田 朋浩さん〜  不動田朋浩さんは青年海外協力隊の一員として、現在マレーシアのサバ州コタキナバルにあるサバ州公園局で貧しい村の人々の生計を支え貧困を削減する活動している。前職は、民間企業で営業職に就いていた不動田さん。当時は、会社や自分のために働いていたが、東日本大震災でボランティアを経験してから、困っている人たちや問題を抱える人たちを直接支援できるような仕事をしたい、と思うようになった。元々海外で活動してみたいという夢もあったため、会社を辞め青年海外協力隊に参加した。
 
 不動田さんの担当地域はクロッカー山脈公園という熱帯雨林の州立公園内にある。村人の収入源はゴムだが、そこは森林伐採が禁止されている地域でもある。村人が生計を立てる為その地域の樹を伐採して、収入源となるゴムの木を植え栽培する。村人の貧困を削減し、より収入を向上させるにはゴムの木を増やす必要があるが、それは森林の減少も意味する。
 不動田さんはそういった環境の下、村人の貧困を改善しボルネオの森も守る事を両立させるため活動している。その方法として、ゴムから、森と自然に優しいエコツアーやハンディクラフト、樹間栽培などの産品に、村人の生計基盤を変えていこうとしている。
 
 現地に初めて入った時、不動田さんは「言葉の壁」と「意識の壁」にぶち当たった。まずは言葉の壁。協力隊員は活動先の状況により、日本にある訓練所で約2か月現地語を特訓する。しかし今でも現地語のマレー語には苦労しているという。
 次に意識の壁。生活時間の感覚が大らかな為か、村人に長期の目的思考があまり根付いていないと感じるのだそうだ。その為に「将来のために今から何かをやっていきましょう」という考えになかなかならず「村での森林伐採は地球温暖化などの環境破壊につながっていく、だから今からそれはやめなければならない」という考えに結びつかない。また、そもそもマレーシアでゴム栽培が盛んになったのは、ゴムの主な輸出国である日本の経済や会社組織を発展させる事が理由でもあった。「現地の人々からすれば、今になって『木を伐るな』と言うのは日本人の身勝手なのではないか」と不動田さんは肌で感じている。
 そのような環境の下、素晴らしいと感じた事も多くある。村人たちは、無理をせず一日一日を楽しく過ごしている、と感じるそうだ。忙しく働く事が当たり前の日本ではあまり見ない光景に、「日本に帰ったら、日本人はどうか?生きていて楽しいのか?という目で見てしまうかもしれない」と話してくれた。
 また、マレーシアの国教であるイスラム教の素晴らしさにも気付いた。報道により、日本ではイスラム教と言うと一般的に過激派のイメージが強い。しかし実際は、穏やかで弱い人に手を差し伸べ、家族や知人とともに和を為し生活をしていくという宗教である。不動田さんも困った時に彼らに何度も救われた。「そうしたことも、やはり現地で生活してみなければわからなかったと思います。」と不動田さんは言う。

 海外から日本を眺めて、不動田さんは日本の不思議さにも気付いたそうだ。「結構、日本ってグローバルスタンダードからいろんなところがずれているんだな、ユニークな国なんだなということを実感できました。この記事を読む皆様にも、機会があればぜひ、海外に出て現地で奮闘している日本人の人たちと交わって、視野を広げ多様な価値観に触れてみてはどうかなと思います。」

 青年海外協力隊での経験を活かして、再認識した日本の良さを実践していき日本社会に還元する事が、不動田さんの新たな夢だ。
(※写真:左が不動田朋浩さん)


(2013/12/10  にいがたNPO情報ネット http://www.nponiigata.jp

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