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安心して立ち寄ってもらえる八百屋を目指して 小宮美穂さん

安心して立ち寄ってもらえる八百屋を目指して 小宮美穂さん  新潟市中央区沼垂に、平成21年11月、新しく八百屋「やさい村」がオープンした。店内では、(株)健幸食品の社員3人が毎日地元農家の野菜を販売している。その中のお一人、24歳の小宮美穂さんは、接客や商品の発注を担当している。長岡出身で、一度は、全国チェーンの書店に就職し、群馬県で生活したこともあったが、様々な人とのご縁があり、現在の会社に転職した。

 学生時代、小宮さんは国際交流や環境保護などの市民活動に携わった経験がある。どちらもきっかけは、「友達に誘われたから」と当時を振り返る。現在勤務する(株)健幸食品に転職することになったきっかけも、学生時代からやりとりのあった方からの紹介だったという。「転職で、しかも八百屋だったので、親からはもちろん反対されましたね。でも、それが逆に『やってみよう!』と思わせました。『今までにないこと』に興味があり、学生時代の活動の原動力はそこから来ていたのかもしれません」と小宮さんは語ってくれた。

 『今までにないこと』という言葉のとおり、八百屋「やさい村」は、若者就労支援を行うNPO法人「にいがた若者自立支援ネットワーク」の事務所と同法人が運営する居場所「よろずや」が隣接されている。沼垂地域は商店街が衰退し、住民からは安心して買い物したり、お茶を飲んだりできる居場所を求める声があったという。そんな時、同社の社長が若者就労支援を行うNPO法人の理事も務めていたこともあり、若者だけの居場所ではなく地域の居場所として活用でき、若者の職業訓練のひとつにもなれるようにと、ふたつの機能を一緒にすることにしたという。

 小宮さんは、(株)健幸食品の社員として八百屋の商品管理や接客などを担当しているが、隣接する居場所を訪れる若者に対しても話しかけたりするという。逆に、若者が重い荷物や店内の掃除などを手伝ってくれることもあるという。「特に意識してやっているわけではありません。私の中では、互いに助け合う、というのは自然のことだと思っています」と小宮さんは店内を見回しながら語ってくれた。

 とかくニートやフリーターなど若者就労支援と聞くと、福祉の専門家というイメージがあるが、小宮さん自身は福祉を学んだ経験はない。小宮さんは「ここにいて当たり前のことをしているだけ」と、身構えたりせず、常に自然体である。そんな彼女が、ひとつ気をつけていることがあるという。「一人でやれることでも、あえて一人でやらない」ということだ。

 「私は、人に教えるのが苦手で、説明している時間が面倒だなと思って自分でやってしまいそうになるんです。そうすると、できない人はそのやり方を教えてもらえなかったりして、どんどん置いていかれる。普通の会社では、仕事は速く終わったほうがいいのかもしれませんが、ここではノウハウや技術が他の人に伝わり、その人が自立できるような、力が発揮できるような環境もつくりたいと思っています」と小宮さんは語ってくれた。

 八百屋「やさい村」では、毎月1回、季節の行事を行っている。今は、町内会や地域の方の力を借りているところが大きく、今後小宮さんは、それをどのように地域に返していけるのかも考えたいとしている。「安心して立ち寄ってもらえる八百屋として認めてもらえるように、新しい事業やしくみを考えて行きたい」と語ってくれた。


八百屋「やさい村」
新潟市中央区沼垂東2−9−4 東陽スカイマンション1F
TEL:090-8453-3537
FAX:025-246-0522

(2010/01/20 にいがたNPO情報ネット)

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