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上越地域や新潟県の障害福祉全体をよくしていきたい-金子 友紀さん-

上越地域や新潟県の障害福祉全体をよくしていきたい-金子 友紀さん- 上越市大貫に一軒家を利用して、障害のある方の一時預りや外出支援などを行う「NPO法人りとるらいふ」がある。同法人の副代表を務める金子友紀さんを始め、他の福祉施設等で働いていた人たちが集まって立ち上げた同法人は、「障害のある方の余暇支援」を事業の柱に掲げている。

中・高校時代、家族の入院などで病院に通うことがあった金子さんは、病気になったことで生まれる生活や金銭的な不安を患者の家族が相談できるようなサポートがあったらいいと感じたという。その後、金子さんのお母様が東京の病院に入院することがあり、そこで患者だけでなく家族も相談できるソーシャルワーカーという仕事の存在を金子さんは知る。「家族が相談できるところがあったらいいなあと漠然と思っていたので、それが仕事として存在することにとても驚き、私もなりたい、と思いました」と金子さんは当時を振り返る。

その想いを胸に、仙台の大学へ進学した金子さんは、卒業後、平成12年から5年間、上越市内の病院でソーシャルワーカーとして勤務する。勤め初めて2・3年たった頃から、地域のボランティア活動に関わり始めた金子さんは、現在、NPO法人りとるらいふの代表を務めている片桐さんと出会う。ある時、片桐さんが関わっていたある団体で障害のある方の余暇支援を体験することとなる。「私がこれまで関わった様々な団体では、活動に制約が多かったり、ボランティアが意見を言えなかったりしたのですが、片桐さんと参加したその団体は制約もそんなになく、ボランティアである私たちも自由に物事を進めることができたんです。」と、自分も楽しみを感じたという金子さん。

その後、その団体は解散してしまうが、自分たちで責任を持ちながら活動を進めることができる楽しみや喜びを忘れられなかった金子さんは、片桐さんたちと一緒に「余暇支援を行う活動を自分たちでやろう」と動き出す。ソーシャルワーカーとして働きながらの活動は、時間的に大変なこともあったが「来ている人が楽しそうにしてくれていたし、私自身も楽しんで活動ができたことが続けられた一番の理由」と、語る金子さん。

こうして2002年に誕生した「障害者の余暇活動を支援する会りとるらいふ」は、「どうせやるなら毎月1回の定期活動にしよう。」と、団体発足当初から毎月1回、野外コンサートやデイキャンプなどを企画し実施してきた。さらに、当時はどこの団体も500円程度で行っていたメニュー料金を、りとるらいふでは1,500円と設定。「上越市内の養護学校などにチラシを置きに行くと、こんな高いイベントには誰も参加しないよ、と言われることもありました。しかし、実際やってみると毎回満員でボランティアの確保に困ることも。それだけ余暇支援に対するニーズは高いと実感したのです。」現実を知った金子さんたちは、2年間、任意団体として地道に活動した後、2004年にNPO法人格を取得。2006年には、上越市大貫に一軒家「ふぁみりあ・すぺーす」を開設。

「スタートした当初は、正直こんなになるとは思っていなかったんです。ましてやNPO法人の職員になって、施設を自分たちで管理していくなんて。」と語る金子さん。障害のある方を支援するNPOは、お母さんたちがつくって運営しているケースが多く、金子さんはよく「ソーシャルワーカーの仕事を辞めて、どうしてNPOを立ち上げようと思ったのですか」と質問を受けるという。

「私がソーシャルワーカーになりたいと思った理由が、病気以外のことで生活や暮らしの相談相手になりたいということでした。今は、障害のある方が学校や職場以外の時間で生活を楽しむことをお手伝いしていますが、生活しやすい環境をつくるということにおいて、共通していることだと自分では思っています。」と語る金子さん。

障害のある方が地域で暮らしやすい環境やしくみをつくるため、行政への提言や他のNPOとの情報交換など金子さんは裏方としてよく動く。「私自身が前に出て何かするということは少ないですが、周辺でちょこまか動くのが好きなので代表の片桐をサポートしているんです。りとるらいふだけがよくなるのではなく、上越地域や新潟県の障害福祉全体をよくしていきたい。」と金子さんは夢を語ってくれた。

(2008/1/20  にいがたNPO情報ネット http://www.nponiigata.jp

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