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手話をもっと世の中に広め、ろう者・難聴者・健聴者を繋げたい−小池卓さん−

手話をもっと世の中に広め、ろう者・難聴者・健聴者を繋げたい−小池卓さん− 先日行われた手話レクチャー「ハンズ」(以下、「ハンズ」)主催の「蕎麦打ち&手話発表会」で、見事に蕎麦打ちの見本をしてみせた人がいた。難聴者である小池卓さん(29歳)は話しながら、手話も器用に使う。難聴者は聞こえにくくはあるが、会話ができるため手話を習う必要はないようだが、なぜ蕎麦打ちも手話も堪能なのだろうか。現在は「ハンズ」で手話入門講座の講師をしている小池さんにお話しを伺った。

「生まれたときから耳が悪かったのかもしれない。ただ、それが普通の聞こえ方だと思っていた。」小学生の時に初めて聴力検査をして自分が難聴なのだと知った。小・中・高校と健常者と同じ学校に通い、ろう学校には通わなかった。卒業後は職を転々とし、製造業、検査員など色々と挑戦したが長く続かない。福祉に興味を持ち、介護の仕事をするためにと興味半分で手話を始めたが、ろう者が経営する蕎麦屋やろう者の野球部などに積極的に関わることにより、次第に身に付いていった。手話に魅力を感じ始めていた。だが、ろう者と触れ合う機会が多くなるにつれ、彼らとの間に溝を感じることがあった。健常者の立場からではろう者と難聴者はひとつに思えるだろうが、実際には大きな差がある。自分は少なからず人の話し声が聞こえるし、手話をする必要性もないといえばないが、彼らにとっては他者と会話するための大切な手段なのだ。難聴者である自分は彼らの心境をすべて理解することができずに複雑だった。そんな折、ある人に出会った。「健聴者・ろう者・難聴者、お互いに全てをわかりあうのは無理。ただ同じ者同士で固まるのは良くない」その言葉を聞き、「手話をもっと世の中に広め、ろう者・難聴者・健聴者をもっと繋げたい、壁をなくしたい」と強く思い手話講師になることを決意した。今では新発田市聴覚障害者福祉協会副会長を任されている。ろう者と難聴者である自分の距離が一歩縮まった気がした。

現在は500人しかいない手話人口を新潟市の1%以上である1万人に増やすことが「ハンズ」の目標である。さらに、学校に手話科のようなものをつくりたいと言う小池さんは手話インストラクター検定の登竜門である手話技能検定3級に合格したばかりだ。平日は会社員をしながら週末は講師の指導力をつけるため「ハンズ」に通い、月2回新発田市にある敬和学園大学の手話サークルで手話を教えている。

「生き急いでいるね、もう少し落ち着いてと良く言われますし、自分でもそうなのかとたまに思います。まずは手話人口を増やして、後継者を育てていかないと将来が見えない。手話に興味のある健常者を教える入門編の講師としてずっと活動していきたい。それが自分の使命だと思うから。」

苦笑いをしながら言う小池さんの目から今までの苦労と確かな決心を感じた。取材を受けながらも常に笑顔で冗談を交えながら、わかりやすいように手話やジェスチャーを加えてくれる。手話講師をしている小池さんならではだ。
手話レクチャー「ハンズ」では毎週1回(日曜日)午後1時半から3時まで、手話講習会活動をしている。定期的にマンツーマンレッスンやグループレッスンも受け入れているので、手話に対して少なからず興味をお持ちの方はぜひ手話レクチャー「ハンズ」に問い合わせてみてほしい。

詳細は、手話レクチャー「ハンズ」 http://hands.dotpot.jp/ 

(2007/12/15 にいがたNPO情報ネット http://www.nponiigata.jp

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