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子育て中のお母さんがほっとできる場所を探して−三浦聖子さん−

子育て中のお母さんがほっとできる場所を探して−三浦聖子さん−  新潟市石山地区に03年11月に小さな喫茶店がオープンした。「子育てしていてもほっとできる場所があったらいいのに・・・」と思い続けて12年。自らも3児の母である三浦聖子さんが経営する「Cafe ひだまり」である。

 三浦聖子さんは、20歳で結婚後27歳で離婚、3人のお子さんの育児もこなしながら、事務職7年、生花市場で10年間働いた経験を持つ。「子どもが小さかった頃は、ストレスを抱えてイライラしたことも。今でも後悔することがあり、同じ境遇のお母さんの気持ちはよくわかる。だからこそ、ほっとできる居場所が必要だと思ったんです。」コーヒーが大好きで、喫茶店に行きたくても子連れではゆっくりとコーヒーを楽しむことができなかった経験から、子連れでも居心地のいいお店にしたいという気持ちになっていた。

 しかし、すぐには行動しなかった。「夢のような話、と誰も真剣に聞いてくれないんじゃないか、と思って。ずっと胸の中にしまったまま、数年を過ごしました。」30代半ばを過ぎた頃、三浦さんの話を真剣に聞いてくれる人が現れ、「夢は口に出さなければ実現しないんだ」ということを感じたという。そこから、三浦さんは、商工会議所の主催する女性の起業家セミナーに参加したり、人に会ってお金のことや建物のことを相談する日々が始まった。また、接客業やサービス業を学ぼうと、27歳の時から開店直前まで、生花市場と同時進行でラーメン屋、コンビニ、ファミレス、お見合いパーティーの受付など様々な仕事を経験。

 そんな中、三浦さんは病気になり、手術のため入院をすることになる。「病院に、建築士の方に図面を持ってきてもらい、ロビーで打ち合わせしたことも。自分でも、あの時のパワーはどこから来たのだろうと不思議になることがあります。」豆の仕入先、機械の購入・取り付けなどやらなければならないことがあったが、PTA時代のつながりや母親仲間など様々な人の縁が大きな支えとなった。

 「女性、というだけで話を聞いてもらえなかったり、見積もりを作ってもらえなかったりすることもありました。」と三浦さんは当時を振り返る。それがきっかけで、自分と同じように女性がお店を立ち上げる時の参考になればと、準備の様子などをインターネットで公開した。これが、現在の「Cafeひだまり」ホームページの元にもなっている。このホームページを見て、三浦さんを訪ねて来るお客さんも少なくない。「昔、喫茶店をやっていた、という年配の方がこられたこともありました。子育てがひと段落したら、私もこんなお店がやりたい、というお母さんもいらっしゃいます。みんな、夢を持って生きているんですよね。」三浦さんは、そんなお客さんの話をしっかりと受け止める。

 また、子育て支援を行なっている団体の代表らが、ひだまりに集い、互いの情報交換を行なうなど、三浦さんはネットワーク形成にも一役買っている。その他にも、スリムクラブ(ヨガ、キックボクシング)、オカリナ、ウクレレ、パソコン、塗り絵、コーチング、小さなお子さまをお持ちのお母さんのしゃべり場など様々な教室やセミナーが開催されている。「ここに来てくれた人が集まって、自然にネットワークをつくってもらえれば。私はそのお手伝いをしているだけ。」と、子育て支援グループのチラシや関連施設のパンフレットなどを置いたり、壁にイベント情報などを掲示している。「Cafe ひだまり」がオープンし、今年11月で3周年となるのを記念して、11月5日には燕喜館でコンサートを予定している。「やってよかったな、と思うことがいっぱい。お客さんが作ってくれた輪だとつくづく感じています。」

 最近では、定年退職された男性や女性のお客さんも増えてきた。「家に居るのも退屈なので、近くを散歩してきた、と立ち寄られます。そこにちょうど、小さいお子さん連れのお母さんが来ていて、顔見知りになるんです。」そんな様子を見ながら、三浦さんは、お店が世代を超えた交流の場になったと感じている。「お年寄りでも歩いて行ける距離、ベビーカーを押して行ける距離に地域の情報が集まり、ほっとできる場がもっと増えたらいいですね。」そんな思いを胸に、三浦さんは今日もひだまりコーヒーを入れる。

「Cafe ひだまり」のホームページ http://www.cafe-hidamari.com/

(2006/08/21 にいがたNPO情報ネット http://www.nponiigata.jp/


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