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分野を越えたつながりを―西川(さいかわ)紀子さん―

分野を越えたつながりを―西川(さいかわ)紀子さん―  柏崎市内に障がい児・者の生活支援、相談事業などを行っているNPO法人トライネットがある。その代表でもあり、母親でもある西川紀子さん(48歳)。「忙しいけど楽しくて辞められない」という活動の魅力をお聞きした。

 西川さんは自分のお子さんに障がいがあってもこの街で暮らせるようにと2000年6月に心身に障がいのある子ども達の母親の会「トライアングル」を母体としてトライネットを立ち上げた。名称には「レッツ トライ ネットワーク!広げよう助け合いのネットワーク」の意味がある。

 元気館でのタイムケア事業をきっかけに2002年4月には市の委託を受けてスペース「あると」をオープン。こうした活動を続けていく中で西川さんたちお母さんは「今のサービスがなくなったら困るよね?自分たちで続けられないだろうか」と話し合った。中間支援組織のスタッフからの励ましもあり、2003年3月にトライネットがNPO法人としてスタートした。

 「はじめたときもそうだけど、今でも人手は足りない。お金をたくさん出せば手伝ってくれる人も多いかもしれません。でも、それは私たちの主旨ではないのです。」と西川さんはロゴマークのハートのここチャンを見せながら言った。「結局はハート。心を動かして一緒に活動してもらっているんです。そこには、利用者の笑顔、支援者の笑顔がたくさんあります。」

 トライネットには定年を迎えた男性も送迎などのスタッフとして関わっている。「はじめはなんとなく参加していたりするのだけど、利用者の笑顔や他のスタッフといるうちに会の全体のことにも関わってくれるようになるんです。子ども達を本当にかわいがってくれる。」西川さんの頼み上手な性格もあるのだろう。「困っても悲惨な顔していないよね、と周りから言われます。そんな顔していても誰も助けてくれないでしょ。楽しく困らなきゃ。」さらに、何に困っているのかを具体的に相手に伝えるようにしているという。例えば、会計をする人がいない、給食サービスをしたいのだがといったように。「それを言いつづけているとね、不思議と人が集まってくるの。スタッフの努力と、ネットワークって本当に大切。」笑いながら、西川さんは話を続けた。

 今は人材育成にも力を入れていきたいという。「次ぎの世代に、自分たちの志を引き継いでいきたい。どこかに行くときは常に人を見ています。」アンテナを常に張りながら、日常のサービスも続けるそのパワ―はどこからくるのだろう。「ワクワクドキドキするような体験を通して、それぞれの個性を大切に地域に普通に暮らすこと。それをうちだけの理念ではなく、いろんなところと共有したいんです。」

 福祉系NPOの活動以外に、西川さんは愛犬家の集まる団体にも所属している。会員が散歩中にパトロールをしたりと街の安全に一役買うことになった。「ボランティアって敷居が高いと思われがち。気づかない内に十分公益活動してたりするんですけどね」

 平成14年7月から立ち上げられた「柏崎市NPOの育成と協働の推進市民会議」では委員を務め、翌年10月、この会議から「柏崎市NPOの育成と協働に関する報告書」をまとめた西川さんは、「お互い手法が違っても、向いている方向は同じはず」と行政との協働促進についても前向きな発言。様々な分野を越えて、つながりを持とうとする西川さんの素直な人柄に今後の市民活動の広がりを期待せずにはいられなかった。

(2005/04/11 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)

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