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多くの人に山北町を感じてほしい―武藤 宏子さんー

多くの人に山北町を感じてほしい―武藤 宏子さんー  自然豊かな新潟県岩船郡山北町に魅了され都会から移住し、農業を始めた若い女性たちがいる。「ベジ・工房」代表の武藤宏子さん(28才)は農薬・化学肥料を一切使わない野菜をつくりインターネットなどで販売している。

 「ベジ・工房」は、代表の武藤宏子さんと金子郁子さん・邦子さん姉妹の3人が共同で管理・運営している畑である。代表の武藤さんは、三条市出身で農業経験はなかった。同じく金子姉妹も亀田町出身で農業経験はない。そんな3人がなぜ、山北町に移住して農業を始めようと思ったのだろうか。「昔から田舎暮らしをしたかったんですよ。憧れてました。」そういって、武藤さんはきっかけとなった山北町役場主催の「週末百姓やってみ隊」について語ってくれた。

 山北町では役場が主催し、地元の人たちが協力している「週末百姓やってみ隊」という事業がある。武藤さんは去年の4月から12月まで同事業に参加し、毎月1回程度山北町に通っていた。「山北町の豊かな自然と暖かい人、全てに惚れ込み移住を決意しました。このことを金子に伝え、一緒に農業をしようと誘ったんです。」

 現在、ホームページ管理・営業・経理は武藤さんが、畑の計画・作業は主に金子姉妹が担当している。新潟大学教育学部を卒業後、教育出版の営業職と専門学校の事務をあわせて5年間ほど経験した武藤さんにとって自分たちが作った野菜を売ることはとても充実した日々だという。「インターネット販売もやっていますけど、一番楽しいのは地域のイベントなどで直売するとき。お客様の反応が直接来ますから。」インタビュー当日も岩船地域で開催された「つきさら祭り」に参加していた武藤さんたちに地域の人たちが気軽に声をかける光景が何度も見られた。

 今年度、武藤さんたちはNPO法人都岐沙羅パートナーズセンターと岩船地域広域事務組合が進めている「都岐沙羅の元気作り支援事業」に初めて申請した。村上市を中心とした7市町村で活躍する様々な団体に助成金を交付する同事業は、審査会などすべて公開されている。「山北町特産品インターネット直売『さんぽく便り』」をテーマにした「ベジ・工房」は武藤さんの熱意のこもった迫力あるステージパフォーマンスが効を奏して100万円の助成を受けた。平成17年4月上旬には、武藤さんをはじめ、助成を受けた団体による成果発表会が行われる。

 「都岐沙羅パートナーズセンターさんのような中間支援組織がなければ、このような事業はできなかったと思います。個人が起業する際に大変役立ちました。」と武藤さんは振り返る。先日も都岐沙羅パートナーズセンターが主催した「つきさら塾」に参加し「地方発の特産品をネットショップで売る方法」を勉強したという。「インターネット販売は軌道に乗るまで3年かかると言われました。根気よく行うことですね。まずは、私たちのことを知ってもらうことを心がけています」

 「ベジ・工房」のホームページを見て、問合せのメールが送られてくるという。「全国の農業関係者からの問合せが一番多いのですが、驚いたことに引きこもりと言われる方からも励ましのメールが届くんです。こういった若者や小中学生などに野菜の朝摘み体験やさつまいも掘り体験など企画したいと思っているんですけど、3人ではできない。もう少し人手を増やして実現させたいです。」と次の目標もしっかりと語ってくれた。

 「正直、『理想と現実は違うな〜』と思うこともしばしばです。でも、農業って楽しいな、昔ながらの料理はおいしいな、自然は癒されるな、山北の人は暖かいな、また来たいな、住んでみたいな、と多くの人に感じてほしい。」そう語る武藤さんの目はいつも輝いている。

(2004/12/10 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)

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