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これだけは言える。「ここはあなたが来ていい場所」−星野 正夫さん−

これだけは言える。「ここはあなたが来ていい場所」−星野 正夫さん−  小さな瓶に草花が詰まっている。「自然塾 明星学園」の生徒達が「春を集めて」きたものだ。「自然から学ぶことはいっぱいあるから、触れ合いながら学んで行きたいという意味を込めて『自然塾』と名付けました。本当は自然観察なんかをたくさんやりたいんですけど、生徒のノリは良くないんですよね」と代表を務める星野正夫さんは話す。

 星野さんの本業はお味噌屋さん。もともと企業でサラリーマンとして働いていたが上手くなじめず、自然保護運動に関わってきたこともあり、昔ながらの味噌作りを始めた。今でこそ星野さんの味噌は各方面で取り上げられているが、作り始めの頃は思うように売れず、アルバイトとして明星学園の講師を始めたという。

 「明星学園」はもともと企業内夜間高校だったが、空いている昼間の時間に高校受験の予備校として使用され、その後予備校の部分が独立した。
 予備校に通う生徒の中に不登校の人や集団生活が苦手な人がいた。少人数の予備校で人と触れ合う様になり、友達もできて元気になった。それで念願の高校に入ったものの、やっぱりなじめず辞める人がいた。「明星学園には通えるけど、高校には通えないという人が何人かいた。見ていて悔しかったですね。そこでここに通いながら高校卒業の資格が取れないかと。それで通信制サポート校に行き当たったわけです」。

 通信制サポート校とは通信制高校に通う子供たちが家に閉じこもらずに通学する学びの場。明星学園には不登校の傾向にあったり、集団生活になじめなかったりした生徒達が通ってくる。「学校という枠があって、元気がありすぎてもそこからはみ出るし、逆にすごく繊細で傷つきやすい子もそこからはみ出るんです。だから生き辛さということでは共通しているんですけど、行動はまったく対称的。そういう人達がやってくるから大変な面もあります。」

 明星学園では大きなことはできないと、星野さんは言う。引きこもりの人を立ち直らせたり、カウンセリングをしたり、人生を切り開いてあげることはなかなかできない。「でも最低線これだけは言えるじゃないですか、『ここはあなたが来ていい場所ですよ』。そういう場所を用意することはできるじゃないですか。」

 卒業した生徒がまた遊びに来てくれる。先生・生徒という関係ではなく友達として語り合える。これがうれしい。「ワルだった生徒が彼女を連れて来て、『俺が来てうれしいだろ?』って言ってくるんで『うれしい』って私も言うんです。彼女と二人でデートしてた方が楽しいだろうなって思うけど連れてくるんです。それでみんなでパーティーをやったりして。卒業して彼女も出来て、仕事もして何とかやっている。そういう姿を見るとやっててよかったなって思いますよ」。

(2004/10/16 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)

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