にいがたNPO情報ネット
 フォントサイズ: 

子どもへの熱い思い、白タオルに込めてー河合 純さんー

子どもへの熱い思い、白タオルに込めてー河合 純さんー  不登校や引きこもりなどが社会問題となる中、子どもが安心して何でも話せる「場」の提供を目的にした活動がある。西蒲原郡弥彦村でフリースクール「ほっといっぷく」を運営している、代表の河合純さん(27才)は、同じく代表を務める市民団体「にいがた子どもサポーター」や、子ども専用電話「チャイルドライン愛ネット」の活動を行い、子どもが抱えている問題をサポートしている。また、「にいがた子どもサポーター」では、子どもと一緒にふれあい、未来への夢を膨らまそうと、ビニールシートで作る巨大風船「シーバルク」のイベントの企画もしている。

 河合さんは、以前から不登校や引きこもりなどの子どもたちに関心はあったが、偏見を持っていたところもあった。偏見というよりも子どもたちと、どう関わっていいのか解らなかった。19才の時、いじめや不登校に悩む子どもたちの全寮制フリースクール「やすづか自由学園」にボランティアで関わっていたが、最初は子どもたちが恐く、腫れ物にさわるように接していた。けれども自分が心を開くことで、子どもたちも変わっていくことを実感。その後、河合さんは東京でもフリースクールに勤めた。問題は起こるが一つ一つ乗り越えていく中で、自分自身の成長があった。故郷の新潟でも子どもが安心して何でも話せる「場」を創りたいと思い、現在のフリースクール「ほっといっぷく」を設立した。

 「ほっといっぷく」は、平屋建てで、現在職員2人、生徒が7人。フリースクールへの偏見を持っている人もいる中で、学校と「ほっといっぷく」での生活がかけ離れないように、お茶、陶芸を行い、週1回役場で、バトミントンを楽しんでいる。「ほっといっぷく」裏の畑で野菜を作ったり、年3回旅に出ることを皆楽しみにしている。ここに来る生徒は自分なりに楽しみ見つけている。例えば、「ほっといっぷく」にいると安心できる、この場所の雰囲気が好き、差し入れの手づくりのおにぎりがおいしいなど。ここではできることだけをして、それぞれ自分の良さを活かし、足りない知恵や経験は周りの人から補っている。

 「にいがた子どもサポーター」の活動のひとつに「チャイルドライン愛ネット」がある。
「チャイルドライン愛ネット」は、子どもの悩みに寄り添いながら話を聞く、子ども専用の電話である。
電話の受け手は、「チャイルドライン愛ネット」研修を受けなければならないが、子どもと同じ目線で話せる18歳以上の人であれば誰でも参加できる。福祉や心理学を職業にしている大人だけではなく、様々な立場の大人が、身近にいる子どもの電話を受けることにしている。
「チャイルドライン愛ネット」に電話をかけてくる子どもは、必ずしも悩みばかりを聞いてもらいたいだけではない。楽しいことも電話で話したい。電話の受け手になった時に気をつけていることは、子どもは本来自分で物事を解決できる能力を持っているという視点に立ち、子どもの話に一緒に共感し、答えは子ども自身が選んで決めていく姿勢を大切にしている。

 河合さんは、子どもに近い感性、柔軟性を持つことが一番大切だと言う。「チャイルドライン愛ネット」は、特別な子どもや問題をおこした子どもだけが電話をかけるところなのではないかと思われているところもある。決してそうではなく、問題が起こる前に電話をかけてもらい、話すことで考えを整理し、生活に生かして欲しいと願っている。

 12月21日(日)新潟県内初の試みとして、1日12時間限定で、高校生専用ラインを実施した。
告知を、高校生が一番目にしやすい駅、コンビニ・スーパーへポスターとカードを置かせてもらうことにした。設置先へ直接頼みに行ったところ、燕三条駅管轄の26駅中、14駅に許可をもらい、コンビニ・スーパー50ヵ所に置いてもらった。河合さんは、今後も高校生専用ラインを続けて行きたいと意欲を見せる。

 「若い世代がどこまでやれるのかいつも挑戦していたい。ここでは、20代半ばの人がイベントを企画し、お年寄りから学生まで幅広い年齢の人が、運営に携わってくれている。関わっている人の成長にもつながる。いろいろな人が集まることで、その人の生き方の背景を知ることができ、自分自身の勉強になる」と「にいがた子どもサポーター」について話した。

 河合さんは、地元の弥彦が好きだと言う。今後の展開として、「村や町からなんらかの委託を受けて、福祉、教育に広く関わっていく可能性もある。できるだけ地域と密着した活動をしていきたい」と抱負を語る。
「とにかく子どもと遊ぶのが好き。一番楽しんでいるのは自分なのかもしれない。レクリエーションの資格を持っているが、大切なことは指導する側が楽しむことでしょうか」と家庭では2歳の子どもがいるパパの顔を覗かせた。

 河合さんの頭に巻いた白いタオルは、阪神淡路大震災の時に現地のボランティア先で出合った牧師さんが、首に白いタオルを巻いていたのを見てからだ。自分も彼の話や、人柄に影響を受け、頭に白いタオルを巻くようになった。
行動的でこの活動に情熱を燃やしている河合さんだが、とても気さくな人柄で、来る人を緊張させず、身近にいそうなお兄さんという印象を受ける。
 「にいがた子どもサポーター」の活動は、子どもだけではなく、関わる大人にとっても自分が成長し、新たな発見があるだろう。大人の意識が変われば子どもも変わることを実感した。
(2004/1/11 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)

TOPへ戻る 一覧へ戻る