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「伝統」に新風を吹き込む初の学生実行委員長―関洋介さん―

「伝統」に新風を吹き込む初の学生実行委員長―関洋介さん―  毎年恒例となっている新潟国際ボランティアセンター(NVC)の「愛のかけ橋バザー」が10月の25、26日、新潟市中郵便局で開催された。新潟大学の関洋介さん(23)は、バザー15回目にして初の学生実行委員長となった。
 NVCは開発途上国で青少年の就学支援や農村の生活改善などを行っているNPO法人で、「愛のかけ橋バザー」はNVC設立のきっかけともなった言わば「伝統行事」。その大任を果たした関さんにお話を伺った。

――関さんがNVCに関わることになったきっかけを教えて下さい。
 NVCでは東南アジアやアフリカなどへのスタディーツアーを行っていまして、99年の夏にベトナムへのスタディーツアーに参加したことがきっかけです。その時たまたま運営委員の方と同部屋になりまして、色々話をしているうちに運営委員会に誘われました。それで何回か顔を出しているうちに活動に関わるようになりました。

――今回はどういった経緯で実行委員長をお勤めになったのですか?
 本当は別の方がやる予定だったんですが、その方が急遽出来なくなって、それでお前やってみないかと。正直自分みたいな若造が、という思いもあったんですが、今までバザーに関わってきてもっとこうした方が良いと思う点もあって、それで引き受けました。今振り返ってみると非常にいい勉強の機会を与えてもらえたと思います。

――バングラデシュ・コーナーが印象的でしたが、毎年行っているんでしょうか?
 毎年スタディーツアーの参加者が買ってきた品物がバザーで並びます。今年は8月にバングラデシュへのスタディツーアーがありました。
 バングラデシュのヘナ(注:バングラデシュなどに分布する植物。染料になる)・ペインティングも去年から留学生の方にやってもらっています。

――県外からもボランティアが参加していたようですが。
 NVC創設メンバーで現在、早稲田大学で教授をされている方がいるんですが、その方の平和学ゼミの学生が毎年手伝ってくれています。車で来るんですよ、東京から。夜中にみんなで乗り込んで、それで朝方着くという(笑)。主に街頭での宣伝を担当してもらっていて、結構ノウハウがあったりするんですよ、毎年やってくれる人もいて。会場の入り口が分かりづらいところにあるんで大いに助けられてます。
 その早稲田の先生の教え子で、青森の弘前大学で教えてらっしゃる方がいるんですが、その方のゼミ生も一昨年から手伝ってくれています。今回は主に売り子を担当してもらいました。
 去年までは新潟のNVCの会員の家にそれぞれ分かれて泊まってもらってたんですけど、今年は学生だけで集まって一つのところに泊まってもらいました。今までは仲良くなりかけたところで分かれるという感じだったんで。遠くから来てもらって大変だけどいい学生交流の場にはなっています。
 ボランティアの方々は皆さんとても積極的で、こちらから言わなくてもご自分で考えて行動して下さいます。でも自分に余裕がなくて、そういった方たちの力を生かしきれなかったというのは大きな反省点です。

――10月7日付けの新潟日報朝刊で『近年、商品の寄附と収益が減少している』とありましたが。
 そうですね、やはり不況だからということなんでしょうか。企業からの提供品が割合としては一番多いんですが、今年は厳しかったです。一般の方からもお歳暮なんかが減った影響なんでしょう、例年ほどは集まりませんでした。
 今までは提供していただいた企業の名前を書いたカードを売り子にぶら下げてもらったりしてたんですけど、もっと提供した側にもメリットが生じてくるような仕組みを考えないといけないと思います。例えば試供品を無料で提供してもらって、代わりにこちらでアンケートを取ります、とか。
 バザーも転換期に来てるんじゃないか、という気はします。イベントの形態や会場、名称など変えたほうがいいんじゃないか、と。でも今までの蓄積がありますから難しいところではあります。

 今回やってみて人と人の付き合いが一番大きいと実感しました。商品にしても、バザーの意義を一生懸命説明するよりも顔見知りだからということで提供してもらったりして。メールで申し込みをされたボランティアスタッフに対しても、こちらから電話であいさつをすると当日スムーズに運ぶということがありました。やはりボランティアですから、人と人との信頼で成り立っているんだな、と感じました。

――どうもありがとうございました。

 今回お話を伺って感じたのは長く続いたものを受け継ぐ難しさだ。やはり自分がやるからには自分の色を出していきたいが、伝統との兼ね合いがある。特に名称を変えれば知名度は大きく落ちてしまう。とはいえ同じことをしていては時代にそぐわなくなってしまうのも事実。そこをどう上手くまとめるのか。
「来年も自分に縁があるかどうかは分からない」と言いながらも、関さんの頭の中ではいろいろなアイディアが渦巻いているようだった。

(2003.11.11 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)




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