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新潟にも若者向けのサポートセンターを ―湊元(つもと)マルティーヌさん―

新潟にも若者向けのサポートセンターを ―湊元(つもと)マルティーヌさん―  新潟市を中心に、現在フランス語講師をされている湊元(つもと)マルティーヌさんは、若者が、人生の進路を決めたり、自分のやりたい仕事に就職できるような若者向けのサポートセンターの必要性を訴えている。
 マルティーヌさんが新潟に住んでから約25年が経つ。今まで人権問題などの活動にも取り組み、「アムネスティ」で5年くらい活動してきた。死刑問題にも取り組み、政府に手紙を書く手伝いをしたこともある。
そんなパワフルで、活動的な湊元さん。家庭では2人の男の子の母親でもある。
「今の社会は、福祉へのサービスに力を注いでいるが、これからの日本の社会を担う若者たちが仕事をする上で必要なサポートがない」と話す。早急な支援の必要性を感じ、約2年前から「若者向けのスペース」を創ろうと活動してきた。そこで、新潟で女性、子どもの問題に取り組むNPOや行政を廻り、若者向けのスペースを創ってもらえないかと相談して廻った。
しかし、どこに行っても「とても大切なことだし必要性は感じるが、立ち上げて、運営していくだけのお金がない」と、言われたそうだ。マルティーヌさんは、これからの社会を担っていく大切な存在の若者に対して「お金がないので支援できない。」と言われたことがショックだったと話す。
その後、活動していく中で、力を貸してくれそうな協力者が現れたが、実際に活動していくうちに現状の厳しさにぶつかり、途中で中断せざるを得なくなってしまった。
マルティーヌさんは、「フランス人が表に立って市民活動をしていくのはいろいろな障害があり難しいので、誰か一緒にやってくれる人が現れてくれれば・・・」と話す。
マルティーヌさんの話によるとフランスでは、町の中心に行政が運営を行っている「CIJ」(centre
 information jeunesse)という若者の進路、就職の相談業務を行っているサポートセンターがある。センターで働いているスタッフは若者たちで、服装もTシャツにジーンズと、相談に来た若者たちが気軽に話ができるように配慮されている。
またほとんどの高校で、高校を卒業した人や中退した人にも「仕事発見インターンシップ」のプログラムが組まれている。
「自分が望んでいる仕事を探す時間は人それぞれ違うが、自分のやりたい仕事を見つける力は持っている。でもそれには大人たちの応援グループが必要。」とマルティーヌさんは考える。
マルティーヌさんは、あるアイディアを胸に秘めている。それは、定年を向かえた人たちのリストを作り、そのリストを見た若者たちの中で、自分が興味をもった職業をやっていた人に連絡をとり、連絡をうけた人が今まで働いてきた現場に連れて行き、仕事を教え、その若者に仕事が合っているかどうかなどの相談にしばらく乗るというものだ。定年を向かえたといっても、まだまだ社会から必要とされているという実感も湧くし、自らの経験と情熱を若者たちに伝えて欲しい。
新潟に来たばかりの時は、外人という目で見られ、寂しい思いもした。国際化がまだ進んでいない時代だったせいもあるだろう。フランスは個人主義的な考え方の国。外人が短い滞在(ゲスト)の場合は受け入れ体制が整っているが、根を下ろした生活をする場合は受け入れ体制が整っていない。
新潟で、人と違うことをやると、変わっている人という目で見られ、誤解される時もあった。正しい知識を持ってから人を判断して欲しい。頭でわかっていても自ら行動する人が少ない。間違っていることは間違っていると声に出していくことが必要。
特に同じ女性の立場では、新潟の女性の立場は弱い。自分なりの価値観を持って強く生きて欲しい。」マルティーヌさんは熱く語る。
さらに「日本では、本来ならば国が支援するべきことをNPOにさせているようなこともあるが、それはちょっと違うと思う。国でサポートする責任があることについては、国が責任をもってサポートする必要がある。」とつけ加える。
行政とNPOの協働について、それぞれの立場で役割を明確にし、市民が必要としている本当の意味のサポートの必要性について考えていくことの大切さを感じた。
(2003.9.10 にいがたNPO情報ネット www.nponiigata.jp)

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